百草サロンコーディネートシリーズ22
[重ね着により着こなしていくサロンですが、サロンコーディネートシリーズでは、今の季節にすぐ履いて頂ける組み合わせをご提案しております。また季節が変わっても、異なる組み合わせに差し替えて楽しんで頂けます。サロンを履いてみたいけれどどの様な組み合わせにしたら良いか分からない、という方に特にお勧めです。初めての方にも比較的体に沿わせやすく、着付けしやすく履きやすいものをご提案しております。]
三寒四温の今時期(春先)や秋口は外側に見せて履き、そして冬季にはさらに外側にもう一枚重ねる着こなしで活躍する、裾あったかサロンロング。
今すぐお召し頂けるコーディネートのご提案です。
ANTIPASTの二種類のソックスを合わせてお楽しみください。
"CHAMOMILLE"の中の色味から、ビリジアンとデルフトブルー の重ねサロンをコーディネートしてみました。
もう一つのMOHAIR BON-BONで可愛らしくもシックな雰囲気の足元も楽しんでください。
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まだ対岸の火事と思っていた2020年年頭から二年が経ち、
すっかりコロナ禍の時代に入り、行動等の制限が当たり前の世の中となりました。
一方で、多様な生き方や在りのままの感性を受容し合えるようになり、生き方の選択が個々に課され、根本を問われる時代になったとも思います。
「使い心地」「着心地」という様に、衣食住は身体感覚や気持ちに近く、自分の意志で小さな事からも選択、工夫でき楽しめます。
衣生活に関して言えば、衣服は身体を護り体温を調節する以外に、着心地を求め、季節感を味わい、意識や気持ちのスイッチを入れる装置でもあります。
長く愛せる衣服を大切に着て、素材の由来や作り手に想いを馳せながら力を貰い、自分の好きなコーディネートを楽しみつつ日々を過ごしたいものです。
百草サロンは、パーツとしての筒状の布を着る方の工夫や好みで組み合わせることで一年を着こなせる、サイズフリー、ユニセックスの衣服(腰衣:スカート)です。
衣服に限りませんが、何を選び使うかにより、どのような仕事が、ここ日本に世界にずっと残って欲しいかを左右する行為になることを、微力ながら感じています。
使えなくなるまで何シーズンも(ものや頻度、扱い方により何十シーズンも)着られ、その後用途を変え循環させられる衣料品をご紹介いたします。
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[各アイテム紹介]
■ANTIPAST /CHAMOMILLE
ヘリンボーン地にカモミールのお花がさりげなく隠れています。
フラワーモチーフでありながらメンズライクな印象もあるデザインです。
どちらかと言えば、私にとってANTIPASTは主菜。ソックスの中から色分解をして、サロンの組み合わせやトップス、アクセサリーの色合わせを決めます。
■ANTIPAST /MOHAIR BON-BON
ふわふわとしたモヘアが柔らかく暖かな印象のソックス。丸いボンボンが後ろを歩く誰かの目も楽しませてくれそうです。
「ANTIPAST」ブランド紹介
テキスタイルデザイナーとして活動していたジヌシジュンコとカトウキョウコが,雑誌や広告用のコスチュームやアクセサリーを共同で製作し始めたことからブランドをスタート。
イタリア料理の前菜を意味するブランド名には、ファッションにおいて洋服をメインディッシュとすると小物は前菜にあたり、ファッションの楽しみを刺激する存在でありたいという想いが込められている。
また、ANTI-PAST“過去ではなく"=未来に向かってという意味もあり、自由にスタイリングを楽しむためのオリジナリティ溢れるクリエーションを行っている。
■単サロン・裾あったかロング(フレア)
コットンリネン ウール ブラック
腰から裾にかけては、コットン リネンウールの比較的軽めの生地を使用。
台形の作りなので、身につけたときに裾にほのかな広がりが生まれフレアな表情が楽しめます。
上に継いであるのは、コットン100%の知多木綿20/10ガーゼ生地(定番20 /10ゴムズボンと同じ生地)です。
寒さが増す、この時期のファーストサロンとしても、シックでコーディネートしやすく、繰り返し履けるカジュアルさもありとてもお勧めです。
ウール混なので寒い冬にもぴったりですし、春先・秋口のまだ肌寒さを感じる季節の着こなしにもお勧めです。
気候により、この上から一枚、風をブロックするように重ねばきしても。
厚地木綿・綿タッサ、裾捻りサロンなど厚みのあるものでしたらより暖かくなりますが、単サロン 薄地コットンリネンの様な透け感のあるサロンや、同様の素材のフレアゴムスカートを重ねるのでも暖かく、素敵な表情となります。
(単サロン・フレアゴムスカートの薄地コットンリネン、ネイビー・黒などはだいたい毎シーズン春夏に向け制作しておりますが、ウール等と合わせ年間を通しお召しいただけます。)
【単サロン・裾あったか/単サロン・裾あったかロング】
・身体に沿いやすく丈夫な20/10ガーゼを上部に継ぐことで、重ねばきをした時もウエスト部分の収まりが良いのが特徴です。
・重ねサロンを内側に重ねる事で、素足の場合は直接ウールが肌に接してチクチクするのを防ぎ、重ねサロンのみをこまめにお洗濯できますので、ウールのサロンの洗濯回数を減らせます。重ねサロンのガーゼからチクチクが響く場合は、裾滑らかサロンなど目の詰まったコットンやシルク地のものをお試しください(レギンス・タイツに重ねる場合も滑りが良くお勧めです)。
※履く前に裾を上にして裾の出方を作ってから、上部の重なっている部分の適当な場所をひと折りして下から履きますと二枚がずれる事なく、綺麗に裾の見え方を作る事ができます。
・寒い日には、暖かさを閉じ込めるよう、綿タッサなどの下に重ねばきをする事で保温力が高まります。
二枚を重ね、しっかりと背中あたりから少しずつひっぱりウエストに沿わせ、紐を当てる位置にシワ(ギャザー)が入らないようにしてから、このサロンに付属している20/10ガーゼ紐を掛けると、滑りにくく、収まりも良く、着崩れしにくいのでお勧めです。
外側に巻いた綿タッサなどの紐は、最後にひと巻き腰位置で巻いて蝶結びや片わな結びにし、その時ミニバッグなどを通すのもお勧めです。装飾とポケットの実用、さらに着崩れにくくなり、腰が気持ち良く安定します。
※この時、サロンの下にペチスカート・ゴムズボン・綿やリネン地のフレアゴムスカートやレギンス・タイツなどを履き、肌に直接ウールが付かないように履いて頂きますと、チクチクするのを防ぎお洗濯回数を減らせます。(写真7では薄地コットンのギャザースカートを中に履いた上にサロン2枚を重ね履きしており、足捌きよくさらに保温性を高めます)
・同様に、リネンのサロンなど、夏は中に重ねサロンとの重ね履きで楽しんだサロンを寒い時期も楽しむ場合に、このサロンを中に重ねばきしますと、夏向のサロンでも一年中ご着用頂けます。シックな色合いのため、コーディネートしやすいのでとてもお勧めです。上記と同様に履いていただくと重ねた2枚がきれいに添い寒々しさもありません。
・また極寒期には、重ねサロンと裾あったか(ロング)を20/10紐を用いて重ねばきした上に、さらに一枚、寒風をブロックするような厚地木綿や綿タッサ、またしっかりリネンの単サロンや裾捻りサロンなどを重ねることもお勧めです。その場合は紐を2回使用することとなりますが、(中の紐をガーゼにする事で)さほど嵩張りは気になりませんが、お好みにより最後のサロンは高さをずらし腰位置で紐を巻くのも気持ち良く、布の摩擦で上にずり上がることもまずありません。
・以上は、ボトムのスカートとしての履き方をご案内しましたが、ウエストがすっきりと収まり暖かなこのタイプのサロンは、脇役として、お手持ちのワンピースやスカートの下に履いていただくことで、暖かさや見えたときのニュアンスをプラスできます。軽めでオールシーズンのシルクやコットン、リネンなどの下にもお勧めです。
■重ねサロン 2.0段 ビリジアン/デルフトブルー
下記説明をご参照ください
【単(ひとえ)サロンと重ねサロン】
共布の腰紐付きの単(一重・ひとえ)のサロンのことを「単(ひとえ)サロン」と呼んでいます。外側に履くように作っております。
それに対し、紐のついていない「重ねサロン」は、単サロンの内側に重ねるためのサロンで、重ねたまま一緒にタックを取り、単サロンの腰紐を用いて履くため、腰紐は付いておりません。
素肌ばきの時に肌に接し汗取りや保温の役割を果たす、肌着やペチコートの役割として作っているサロンで、裾から、また腰紐上の布を折り返し好きな量を覗かせ配色を楽しむことができる他、巾を1/2にしてスヌードにしたりタオルや風呂敷にもなる多様布です。
素肌ばきをせず、レギンスやタイツの上に重ねサロンが接する場合、ガーゼと、レギンスまたはタイツがくっついて、足捌きが悪くなったり、重ねサロンが中でめくれあがってきてしまう事があります。それを解消するには、①着付け(ウェストと腰の差を利用してぴったりウエストに当たる布をウエストに沿わせてタック部分が斜め下になるようにAラインに着付けることでかなりくっつきやすさは解消されます)②足が引っかからず出やすくするよう、重ねサロンと、レギンスやタイツの間に、滑りの良い生地の(ペチ)スカートや(ペチ)パンツを履いていただくことにより解消します。百草の製品では、20/10ガーゼゴムズボンSS・S(定番丈でサロンを履く場合)・M・L(足首・マキシ丈でサロンを履く場合)、ペチスカート、ペチパンツ、フレアゴムスカートなどをお勧めしております。
【単サロンと重ねサロンの履き方】
重ねサロンを内側に、裾あったかサロンを外側に重ねます。
重ねサロンがお好みの分量、裾から覗く様に(または覗かせずウエストの折り返しから見せても)、自在にずらして合わせ(この時、逆さにしますと調節しやすいです)、上端の二枚重なったところで、ひと折り外側に折り返します。それから二枚を一緒に着付けてください。
重ねサロンは、肌着として、第二の肌としてのご着用が一番お勧めです。
紐のついた単サロンの下に重ね、お洗濯は重ねサロンのみをこまめに。
もしもレギンスなどを着用され、足捌きが悪い・重ねサロンが上がってきてしまう・まとわりつく時は、重ねサロンとレギンスとの間に、滑りの良いお手持ちのペチコートや、ペチスカート(百草製品の定番)やフレアゴムスカート、ゴムズボンなどを間に着用してください。
着付けをAラインにするだけでもかなり足捌きが良くなります。
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【サロンの着付けなど】
・momogusaネームが縫い付けてある方を裾裏にし、履くときに左下に合わせて下さい。
・リーフレットの着付けを参照にしながら、着付けしてください。仁王立ちに立ち、タック先が右サイドに来るようにウエストから腰にぴったりに、力一杯タック先を引っ張って沿わせ、紐はお腹から両手で背中へ、沿わせるようにして置き、両手で前へ持ってきて、説明のように固定します。裾広がりに着付けますと足捌きもよく着崩れしにくいです。
・着付けに慣れるコツは、とにかく毎日繰り返し履くことです。普段着・外出着・仕事着・お洒落着に。組み合わせるコーディネート次第で楽しめます。また寒い時期は家で過ごす時間に、着衣のどんな服装の上にも、固定できる膝掛け感覚で気軽に巻いていただくのをお勧めします。
・また外出着としてだけでなく、家での暮らしの中で、例えばお風呂上がり、ガウンのように腰に巻いたり、スヌードやケープとして羽織るものもお勧めです。
・お洗濯のおりは、本体と共に紐も一緒に洗って下さい。
(経年変化を同じにするため)
・リーフレット掲載の畳み方で保管して下さい。
・百草サロンは、本来は「着付けを対面でお伝えし、実際に着付けを体験して頂くこと」を販売の一部として考案した衣服です。
通信販売のみでご購入頂きました場合、できましたら最寄りの店・ギャラリーでの個展やサロン着付け講習会、百草にて、是非実際の着付けを体験いただける機会をお持ちいただけますと幸いです。取り扱い店・ギャラリーや展覧会予定を百草ホームページ「安藤明子 展覧会予定」でご確認くださいませ。
・百草でも常時季節のサロンをご紹介し、着付けをさせていただけます。できましたら通信販売でお求めいただきました旨をお伝え頂いたり、事前にご連絡いただけますと基本からの着付けをお伝えさせて頂き、また安藤明子よりできるだけ着付けさせて頂きます。企画展でサロンのご紹介をさせていただく機会もございます。→ホームページ「企画展」をご覧ください。
不定期で行う「サロン着付け講習会」も是非ご利用くださいませ。
ご遠方の方には恐縮でございますが、状況に応じ、お出掛けいただけましたらと存じます。お待ち申し上げております。
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□単サロン 裾あったかサロン(フレア)
コットンリネン ウール black + 20/10 黒 1.0段
約95㎝丈
cotton28% linen33% wool39% 20/10部分:cotton 100%
[お手入れ]
洗濯機のドライマーク洗いコース・手洗い(紐も一緒に)
□重ねサロン 2.0段 ビリジアン cotton 100% 93㎝丈
□重ねサロン 2.0段 デルフトブルー cotton 100% 93㎝丈
重ねサロンについて:
https://galerie.stores.jp/items/5e8853afe20b0452618d0b8f
□ANTIPAST /MOHAIR BON-BON
BLACK
mohair 52% nylon34% wool14%
bonbon:acryl47% nylon32% wool14% polyester7%
かかとから履き口まで約23㎝
□ANTIPAST /CHAMOMILLE
NAVY
wool 44% nylon28% cotton14% acryl12% polyester12%
かかとから履き口まで約45㎝
計5点